正直言って私、18歳になるまで古着なんて着たくないと思っていました。だって、どこの誰か知らない人が着た服を着るなんて考えられなかったんです。今から25年以上も前のまだ何も分かっていない年頃の私ですから、古着に価値があるなんて知らなかったんです。しかも少し潔癖症気味の性格だったので、古着なんて汚いとさえ思っていたんですね。

そんな私がとうとう古着に手を出す羽目になったのは、ズバリ「太った」から(笑)。18歳になって京都で初めて一人暮らしを始めたおかげで、栄養バランスなんて気にせずに食事をしていたために、一気に10kgほど体重が増えてしまったんです。今まではいていたジーンズが入らない、意地になってジーンズをはくと、フロント部分のチャックが降りてくるようになってしまいました。

そんな状態になってしまったので、どうしようかと思っていたら、何かの雑誌で、古着のジーンズのフロント部分がチャックではなくて、ボタンになっているのを見たんです。ボタンならチャックのように降りてくる心配がないから、フロントがボタンになっている古着のジーンズを買おうと決めて古着屋に行ったのが、私と古着の出会いでした。

恐る恐る古着屋さんに入ってジーンズを物色していると、30インチのフロントがボタンになっているジーンズを見つけました。はいてみるとピッタリだし、なんかすごくデザイン性が高くてカッコイイんですよ。リーバイスだったかは覚えていないんですけど、ストレートタイプのジーンズで、いい具合に色落ちしていて、はいているだけでお洒落上級者に見えちゃうんですよ。それで、そのジーンズを購入して、喜んではいていました。

とにかくシルエットがカッコイイから、トップスにTシャツでも普通のシャツでも、何でも持ってこれるんです。それくらいカッコよかったんです。初めて古着を購入して、これほど大正解を引き当てたことで、私の古着人生が始まりました。古着の良さを実感したんです。
ちなみに、「ヴィンテージ」という言葉を皆さんご存じですよね。ヴィンテージというと、ワインを思い出されるのではないでしょうか。私はお酒を飲まないのでよく分からないのですが、「○○年の年代物」とか「○○年のロマネコンティ」みたいな感じで、ヴィンテージワインを紹介されることがありますよね。そんな感じで、洋服にもヴィンテージという概念があります。

あの元スマップの草なぎ剛さんが、ヴィンテージのジーンズのコレクターであることはとても有名な話ですよね。ヴィンテージのジーンズは高価なものだと数百万とか、もっとすごいものでは数千万円の値段がつくものもあります。それくらい、コレクターの間では垂涎の的のような存在なんですよね。

じゃあ、「古着=ヴィンテージ」なのかというと、お気づきのように全くそんなことはありません。ヴィンテージと聞くと誰しも価値があるものだと思ってしまうので、古着屋さんの中にはわざと「古着」と書かずに「ヴィンテージ」と書くお店もあるそうで、こういう悪質なお店には気を付けなければなりません。

古着の概念を考察してみると、まず、古着というのはご存じの通り、誰かが袖を通した服です。「used」という言葉で表されているように、誰かが使った服です。もしヴィンテージとされていても誰かが一度袖を通したものであれば、広い意味で古着と呼んで良いでしょう。

ヴィンテージとは、数年前あるいは数十年前に製造されていて、かつ、その保存状態が良く、今でも通用するほどデザイン性が高いものを指します。そして、希少価値が高く、コレクターが存在していることも、ヴィンテージの服ということになります。

「数年前あるいは数十年前」とお伝えしたのは、洋服においては年代などの明確な定義がないんです。ワインなら「○○年」みたいな表現がされると思いますが、洋服には何年以上経過すればヴィンテージ、という明確な年がないんですよね。でも、大体の感じとして30年以上経つと、ヴィンテージの扱いになるみたいですよ。ということは、私も「ヴィンテージ」かもしれません(笑)。保存状態を良くしてようっと!

冗談はさておき、ヴィンテージは「年代物」と表現されることもあり、生地や洋服の装飾の状態などが良好であること、希少性が高いことなどの条件をクリアしたものがヴィンテージとされ、一般的な古着とは一線を画すことになります。

忘れてはいけないのが、「デッドストック」です。デッドストックとは、型落ちしたものや廃番になったもので、基本的に誰も袖を通していないものを指します。古着の概念を考察していると絶対に出てくる用語なのですが、これも古着と同一視してしまう人がいるので要注意です。

デッドストックはとにかくねらい目で、単に誰も袖を通していないから状態が良いという理由だけでなく、ヴィンテージの洋服もデッドストックに眠っている可能性が高いからです。ヴィンテージの洋服を仕入れるのに東南アジアを回ることが多いらしいのですが、東南アジアだと、グッチとかシャネルといった超ラグジュアリーブランドのデッドストックが眠っている可能性が高いのだそうです。

誰も袖を通していないグッチやシャネルの洋服が半値以下で手に入るとなると、ブランドに興味がない人でも欲しいと思いますよね。だって、半額以下ですよ!もちろん、30年以上前のデザインなのですが、それがまた味となり、すごくカッコよく見えちゃうんですよね。だから、ワンランク上の古着を楽しみたいなら、デッドストックは超おすすめです。

あと、アメリカだとリセールショップというのがあって、そこではデッドストックをよく扱っているらしいです。そこでは富裕層が一度しか着ていない服が売られていることがあるらしいので、普通だと手が出ないような高級な服をゲットできるチャンスがあるんですよ。アメリカに行く際は、絶対に行くべきスポットですね。パリコレブランドとかが平気で販売されているらしいです。

最近の20代の間では、古着とかヴィンテージなどが流行しているらしいです。ご存じでしたか?Instagramで「古着女子」と検索をすると、上手に古着コーデした女の子たちが出てきます。

なぜ古着がこんなに人気かというと、もちろん良いものがお手頃価格で手に入るからということが一番ですが、それだけではなく、古着をコーデの中にうまく取り込むことによって、今風のコーデを楽しむことができるからです。

数十年前のデザインって、例えば同じブランドであっても全く趣が違いますよね。数十年前のデザインをあえて今のコーデに取り込むことで、斬新なファッションをアピールできるんです。他の人とは違った個性的なファッションを楽しめるので、古着はとても人気なんです。

あと、古着ってもう一点ものだったりするので、他人とかぶらないという理由もありますよね。せっかく購入したお気に入りの服を着て会社に行ったら、同じ服を着ている人がいた、なんて経験はありませんか?そんな気まずいことも、古着だとほとんど発生しません。古着には自分のファッションセンスを思いっきりアピールできるという魅力があるんです。

それから、トレンドを先取りすることができるのも、古着が選ばれる理由の一つとなっています。「え?古着がトレンドの先取り?」と思われるかもしれませんね。もしかしたらお聞きになったことがあるかもしれませんが、ファッションは20年周期でサイクルしていると言われています。つまり、古着として購入したら、これから流行するデザインだったということがあり得るんですよ。だからこそ、お洒落が好きな人は古着にはまるのだと思います。

最近の古着ブームの影には、環境保護という概念があります。私は環境保護に関して疎かったので知らなかったのですが、大量生産、大量消費の概念で成り立っていた今までのファッション業界では、CO2を大量に排出していたり、海洋汚染を引き起こしていたりしたのだそうです。

1990年代に入って、ファストファッションが流行ってきましたよね。安くて機能性が高い服がたくさん販売されるようになったので、みんなこぞってファストファッションに走ったわけです。その結果、多くの洋服が廃棄されることになったので、地球の環境は悪化してしまいました。

すごくショックだったのが、洋服に使われるマイクロファイバーが海に流れ出すことで、多くの罪のない魚介類が、そのマイクロファイバーを食べてしまっているということです。マイクロファイバーはとても細い繊維なので、洗濯をすることで流れ出てしまい、下水処理場もすり抜けて、海に出てしまうそうなんですね。

せっかくの個性を表すファッションなのに、環境を破壊するなんてしたくないじゃないですか。その点、古着を着れば環境に優しいですし、生活にも優しいですよね。ファストファッションではなく、古着を選ぶことで、生活密着型のサスティナブルな環境を作る一歩になりますよね。

古着は個性的なファッションを楽しめるほど存在感がありますし、ブランド品でもお手頃価格なので、お財布にも優しいです。しかも、地球を汚さないという選択ができるので、新しい洋服を買いたくなったら、まず古着を探してみたら良いと思います。古着の中にはヴィンテージものもあるので、価値ある洋服を見つけることができるかもしれません。ぜひ、環境に優しい古着を候補に、洋服選びをしてみてください。

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2022年/6月/25日 — ECstaff

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