「お気に入りの洋服ほど早く傷んでしまう」「少ない洋服を長く着まわしたい」とお悩みの方は多いのではないでしょうか。着る回数が多いほど、洗濯の回数が増えますし、型崩れやほつれが多くなります。でも、少しのケアで、洋服の寿命を延ばすことができるんです。お気に入りの洋服は、できるだけ長く綺麗な形で着続けたい、大事な服を長持ちする管理法でケアすれば、1年の寿命が5年に、3年の寿命が10年に延びるかもしれません。

数年前に「フランス人は10着しか服を持たない」という本が流行したことで、ミニマリストを目指す人が増えました。それにともなって、お客様から「どうすれば洋服が長持ちしますか?」と相談されることが増えてきました。少ない洋服を着まわそうと思うと、どうしても1枚の洋服を着る頻度が多くなります。生地の傷みや型崩れが早く、長く着たいのに、モノによっては1シーズンしかもたないこともあります。そこで、洋服を扱う仕事をしているからこそ知っている「大事な服を長持ちする管理法10選」を集めてみました。洗濯、外出先での扱い方、収納方法、衣替えなど各シーンで使えます。ここでご紹介する10の方法を実践すれば、お気に入りの洋服の寿命を延ばすことができますよ。どの方法も、簡単に試せるものばかりですから、早速実践してみてください。

1.「洗濯回数を減らす」

洋服がきれいな形をしているのは、袖を通す前だけです。あとは、洗濯をするたびに、少しずつ傷んで、型崩れしていきます。特に、衣類は熱や乾燥に弱いので、乾燥機を使っていると傷むのがより早くなります。秋冬物は汚れ具合をみて判断してください。秋冬物は基本的に、毎回洗濯する必要がありません。ただし、肌に直接触れるものや、夏物は毎回洗濯が必要です。皮脂汚れの中の脂肪酸が繊維に入り込んで酸化してしまい、黄ばみや汗ジミの原因になりますから気をつけてくださいね。ニットやコートなどすぐに洗濯しないものは、着用した後に風通しの良い場所で陰干しして湿気を飛ばし、ときどきアイロンのスチームをあてて消臭、除菌するといいですよ。ハンガーにかけたままで使える衣類専用のスチーマーを使うのもおすすめです。ただし、熱に弱い素材の衣類の場合は縮んでしまうので、ドライヤーの冷風機能を使って消臭するといいですね。

2.「洗濯の取り扱い表示を確認して洗濯する」

繊維はお湯で洗うとダメージを受けます。必ず冷たい水で、洗剤は少なめにするのがポイントです。ただし、汚れやシミがついてしまった服、白い服はぬるめの水で洗うのがおすすめです。冷たい水で洗う方が繊維の傷みが少ないですが、ぬるめの水の方が、汚れが落ちやすくなりますよ。目立つシミは個別にケアしてくださいね。コーヒーやお茶、血液など水溶性のシミや汚れは中性洗剤を薄めたものをつけ、歯ブラシなどでたたいて落とします。化粧品(口紅やファンデーション)、チョコレートなどの脂溶性のシミや汚れはクレンジングオイルや台所用の中性洗剤を使って落とすといいですよ。シミや汚れは時間がたつほど繊維の奥に染み込んで落としにくくなるので、気づいたら早めに処置してくださいね。

3.「蛍光増白剤フリーの洗剤を使う」

蛍光増白剤は、紫外線を吸収すると発光する化学成分です。白いシャツやTシャツなどの白物衣類は、白さを保つため製造過程で蛍光増白剤を使って処理されています。ところが、洗濯を繰り返すと蛍光増白剤の作用が薄れてしまいます。蛍光増白剤入りの洗剤を使えば、蛍光増白剤を補って衣類の白さを保つことができます。ですから、白いワイシャツなど白い衣類の洗剤に使うのならいいのですが、生成りやリネンなどの素材や、流行りのくすみカラー、あるいはベージュやオフホワイトなど淡い色合いの服に使うと、だんだん白っぽくなって風合いが変わってしまいます。ネイビーや黒い服も色あせてしまうので蛍光増白剤フリーの洗剤を使って退色を防ぎましょう。

4.「乾燥機はなるべく使わない」

乾燥機を使うと、繊維の縮み、色落ちの原因になります。冬や梅雨など洗濯物が乾きにくい時期や、花粉の季節などには乾燥機を使いたくなりますが、洋服のためには乾燥機を使わないのがベター。できるだけ自然乾燥をおすすめします。外に干して太陽の光をいっぱい浴びる方がいい、というのは間違いで、長持ちさせるためには天気に関係なく風通しのいい室内干しがおすすめです。直射日光にあてると色あせるので、外に干す場合は半日蔭に干しましょう。なるべく紫外線にあてないようにしてくださいね。

5.「吊るすものとたたむものを分ける」

洋服には、ハンガーに吊るして収納した方がいいものと、たたんで収納した方がいいものがあります。コートなどのアウターやジャケット、シャツ、ブラウスなどはハンガーに吊るして収納している人が多いはず。シワになりやすいコットンやリネンなどはハンガーにかけて収納した方がいいですよ。スカートやパンツもハンガーにかけて収納しましょう。たたみジワを防ぐことができます。ニットや重さのあるワンピースやパーカーなどは、ハンガーにかけると繊維が伸びてしまうのでたたんでしまいましょう。ただし、トップスをハンガーにかける場合は注意が必要。服とハンガーの相性が悪いと、肩や袖のところにポコッとハンガーの跡がつきます。すべりにくいアーチ型のハンガーを使うと、肩のポコッを解消できますよ。コートなど重さのあるものは、幅のある木製のハンガーなどを使うのがおすすめです。

6.「外出先ではアウターを裏返してたたむ」

コートなどのアウターは頻繁に洗うことができません。そこで、外出先でアウターを脱ぐときは、裏地を表にしてたたむと、タバコや焼き肉のニオイ移りをかなりの程度防ぐことができます。実はこの方法、マナー講師に言わせると厳密にはマナー違反らしいので、フォーマルな場所では避ける方がいいかもしれませんね。でも、汚れや嫌なニオイを防ぐのにはかなり効果的ですよ。居酒屋さんなどでお店のハンガーにかけておくと、どうしてもタバコのニオイなどが気になるので、ぜひお試しくださいね。もし、ニオイがついてしまったら、お風呂上がりの浴室に干しておくと、湿気がニオイを吸い取ってくれますよ。翌日、風通しの良いところに干して、湿気をとってください。

7.「脱いだ服はすぐにしまわない」

スーツやコート、ダウンなど、すぐに洗濯しないものは、帰ったら直接クローゼットにしまってはいけません。しばらく風通しの良いところに干して乾燥させましょう。脱いだばかりのスーツやコートは湿気をまとっているので、乾燥させないと汚れが定着しやすく、カビが発生する原因にもなります。洋服ブラシをかけて、ホコリや汚れを落とし、そのまましばらく吊るしておきましょう。

8.「クローゼットに余裕を持たせる」

クローゼットに洋服がパンパンに詰め込まれて余裕がないと、カビの発生リスクが高まります。洋服通しにすき間がなく、締め切った状態のクローゼットに、湿気を含んだ衣服をかけると、クローゼットの中は温かく風通しがなく、湿った、まさにカビにとっては理想的な住処になってしまいます。できるだけ、洋服通しの間隔をあけて収納し、クローゼットの扉を定期的に開けて換気しましょう。雨が多い時期は、時々、扇風機やサーキュレーターなどを使って風を入れるといいですよ。

9.「毛玉ケアする」

ニットは、袖を通す前は、繊維がきれいに一定方向に整っています。でも、着ると自然とこすれます。腕を振って歩くので脇や腕の内側がこすれますし、ショルダーバッグを下げれば肩がこすれます。生活している中で、自然とニットがこすれて摩擦がおき、毛羽立ちます。毛羽立ちはからまって毛玉になります。着ている以上、毛玉が起きることは避けられないんです。毛玉をそのままにしておくと、なんだか生活にくたびれた印象になってしまいますよね。知り合いのスタイリストさんに言わせると、ドラマなんかで生活に疲れた主婦役を演じる女優さんの衣装は「毛玉がついたニット」というのが定番なんだそうです。そのくらい、毛玉には破壊力があります。毛玉を発見したら、すぐに専用の毛玉取りブラシで取りましょう。電動の毛玉取り器は、表面の繊維を削りすぎてしまうのでNG。ブラシで優しく取ってくださいね。脇の下やウエストのあたりなど、自分では気がつきにくい部分にできやすいので注意してくださいね。

10.「防虫対策する」

シーズンごとの衣替えには注意が必要。衣類の汚れはカビや虫の発生原因になりますから、洗濯してから収納しましょう。衣装ケースなどに衣類を収納する場合は、防虫剤を入れてくださいね。防虫剤の成分は、空気よりも重いので衣類の一番上に置くのが良いです。吊り下げタイプの防虫剤は、クローゼットやたんすのパイプの中央に下げましょう。風通しが悪くなるので、衣装ケースやクローゼットに詰め込みすぎないようにしてくださいね。スペースの8分目を目安にするといいですよ。クローゼットやたんすに吊るして次のシーズンまで収納する場合は、不織布製の洋服カバーをかけて保管するといいですね。

 

洋服は扱い方によって寿命が変わります。雑に扱えば早く傷み、今回の記事でご紹介した方法でケアすればきっと長持ちします。ぜひお試しくださいね。

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2022年/7月/12日 — ECstaff

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